40代で初めて介護職に転職する人がつまずくポイントとその対策
はじめに
40代で新しい仕事に挑戦するのは勇気のいる決断です。特に、未経験から介護業界に転職する場合、「体力的に続けられるか」「職場になじめるか」など、さまざまな不安を抱えている方も多いでしょう。
介護業界は未経験でも比較的転職しやすい業界ですが、実際に働き始めると「思っていたより大変」と感じることもあります。本記事では、40代で介護職に転職した方がつまずきやすいポイントと、その対策について詳しく解説します。事前にしっかりと準備をすることで、不安を軽減し、スムーズに介護の仕事に適応できるようになるでしょう。
1. 体力面のギャップ
1-1. 介護職は思った以上に体を使う
介護職の仕事は、デスクワークとは異なり、立ち仕事が基本です。利用者の移乗(ベッドから車椅子への移動など)や入浴介助、排泄介助など、体を使う業務が多く、未経験の方は想像以上に負担を感じることがあります。
40代から介護職に転職する方の中には、以前は事務職や販売職など、比較的体力を使わない仕事をしていた方も多いでしょう。そのため、介護職の体力的な負担に慣れるまでの期間は、特に疲れやすくなる傾向があります。
1-2. 体力的な負担を減らす対策
① 事前に体を慣らしておく
転職前にストレッチや軽い筋力トレーニングを始めると、介護業務に適応しやすくなります。特に、太ももや腰回りの筋力を鍛えることで、移乗介助などの負担を軽減できます。
② 勤務形態を考慮する
体力に自信がない場合は、まずは負担の少ない「デイサービス」や「訪問介護」からスタートするのも一つの方法です。夜勤がある施設では生活リズムが崩れやすいため、日勤中心の職場を選ぶと無理なく続けやすくなります。
③ 適切な介助方法を学ぶ
体に負担をかけずに移乗や介助を行う技術(ボディメカニクス)を学ぶことで、効率的に動けるようになります。職場の研修や講習会を活用しましょう。
2. 人間関係の構築が難しい
2-1. 年下の先輩が多い職場
40代で介護職に転職すると、20代や30代の先輩スタッフが多い職場に入ることになります。そのため、「年下の人に指示されるのが気まずい」「年齢のギャップでなじめるか不安」と感じることもあります。
また、介護業界は女性が多い職場が多く、独自の人間関係があるため、最初は戸惑うこともあるでしょう。
2-2. 人間関係をスムーズにする対策
① まずは「聞く姿勢」を大切にする
未経験からの転職では、年齢に関係なく「教わる立場」です。最初は積極的に質問し、先輩の指示に素直に従う姿勢を見せることで、円滑な関係を築きやすくなります。
② 無理に馴染もうとしすぎない
新しい環境で人間関係を築くには時間がかかるもの。最初から無理に親しくなろうとするよりも、徐々に関係を深めていく方がスムーズです。
③ 感謝の気持ちを伝える
「教えてくれてありがとうございます」「助かりました」といった感謝の言葉を忘れずに伝えることで、職場での印象が良くなります。
3. 覚えることが多くて混乱する
3-1. 介護の仕事は学ぶことが多い
介護職は、業務内容だけでなく、利用者ごとのケアプラン、医療的ケア、施設ごとのルールなど、覚えることが多岐にわたります。そのため、未経験の方は「情報量が多すぎて混乱する」と感じることが多いです。
3-2. 効果的な学習法
① メモを取る習慣をつける
業務の流れや重要なポイントをメモしておくと、復習しやすくなります。
② 資格取得を目指す
介護職員初任者研修を受けることで、基礎的な知識が身につき、仕事の理解が深まります。
4. 給与面でのギャップ
4-1. 介護職の初任給は低め
未経験からのスタートだと、以前の職場よりも給与が下がることがあります。そのため、「思っていたより収入が少ない」と感じることも。
4-2. 給与を上げる方法
① 資格取得をする
介護福祉士やケアマネージャーなどの資格を取得すると、給与アップが見込めます。
② 夜勤に入る
夜勤が可能な場合は、手当がつくため収入が増えます。
5. 家庭との両立の難しさ
介護職はシフト制が多く、家庭との両立が難しいと感じることがあります。転職前に家族と相談し、理解を得ることが大切です。
まとめ
40代で未経験から介護職に転職することは簡単ではありませんが、適切な準備と対策をすることで長く続けられる仕事になります。自分に合った職場を選び、少しずつ慣れていくことを意識しましょう。