障がい者施設の求人に興味のある人なら、障がい者施設の求人がどのような条件で求人を 出しているのか、くわしく事前に知っておきたいことだと思います。 また障がい者施設と言ってもさまざまな種類の施設があり、どのような場所で働いたら良いか迷ってしまう方もいることでしょう。 このページでは障がい者施設についてくわしく紹介するとともに、求人で求められている 資格などについてご紹介します。 就職や転職の際に必要な条件を知ることができ、働くイメージもしやすくなると思います ので、じっくりと読んでみてください。
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【目次】
▶障がい者施設に求人はあるの?
▶障がい者施設の求人 5 つのポイントを紹介!
▶障がい者施設の仕事内容とは?
▶障がい者向けのサービスの種類
▶障がい者施設で働く主な職種 持っていると有利になる資格とは?
▶障がい者施設の求人で求められている条件とは?
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障がい者施設に求人はあるの?
厚生労働省において「障害者支援施設」として定義している障がい者のサポート施設や事業 所のことを、「障がい者施設」と呼ぶことがあります。 その障がい者施設には多くの種類の施設や事業所があり、さまざまな職種の求人がありま す。 厚生労働省の調査によると、障害者福祉施設指導専門員(生活支援員、就労支援員等)や児 童指導員の有効求人倍率は 3.6*となっており、労働者が不足しています。 このように障がい者施設の求人は多数ありますが、選ぶときにはどんなことに気をつけた ら良いのでしょうか。 障がい者施設の求人を見る上でチェックしておきたいポイントについて、具体的に見てい きましょう。
*出典:障害者福祉施設指導専門員(生活支援員、就労支援員等)jobtag 厚生労働省 https://shigoto.mhlw.go.jp/User/Occupation/Detail/244 :児童指導員 jobtag 厚生労働省 https://shigoto.mhlw.go.jp/User/Occupation/Detail/243
障がい者施設の求人 5 つのポイントを紹介!
障がい者施設の求人を見るときには、チェックしておきたいポイントがあります。障がい者 施設で働くなら、おさえておきたい 5 つのポイントをご紹介します。
1.給与 2.雇用形態 3.勤務時間 4.休日 5.勤続年数
まずは給与から見ていきましょう。
1.給与
仕事をする上で最も気になる条件が「給与」と言う人も多いでしょう。 障がい者施設で働く人の平均給与は、厚生労働省の賃金構造基本統計調査(令和 3 年)によ ると 403.7 万円です。 令和 3 年の民間給与実態統計調査による給与所得者の平均給与は 443 万円でしたので、そ れに比べると少し少ない状況です。 ただし施設介護員は 352.8 万円です。給与が気になる人は果たしてその職場で働いて希望 の給与に達するのか、応募の際にしっかりと確認しておくと良いでしょう。
参考:令和 3 年分 民間給与実態統計調査 国税庁 https://www.nta.go.jp/publication/statistics/kokuzeicho/minkan/gaiyou/2021.htm
2.雇用形態
障害者支援事業所職員労働実態調査報告によると、障がい者施設で働いている人の 55.5%は 正規職員として働いています。 一方、非正規職員は 44.5%で、契約社員やパート・アルバイトなどの形態の人もほぼ半数を 占めています。 種別 割合 正規職員 55.5% 非正規職員 44.5% またこの他には、移動支援などをサービス事業としている事業所などで働く場合には、1 件 ○〇〇円などの単価制で働くパート職員もいます。 その場合、午前中に 1 件利用者さんのサポートを行い、夕方に 1 件再度サポート業務に就 く、という働き方ができます。 ちょっとしたスキマ時間に働きたいという人には、魅力的な働き方です。 このように障がい者施設で働く場合、雇用形態がいくつもありますので自分の都合によっ て選択することが可能です。
3.勤務時間
障がい者施設で働く場合の勤務時間はどうでしょうか。 勤務体制としては施設や事業所のサービス事業によりますが、通所型の事業所の場合は朝 9 時から夕方 6 時程度までの 8 時間勤務が多いようです。 また残業はあっても 1~2 時間程度のところが多く、入所型施設の場合は夜勤がありますの で「3 交代制」のシフト勤務のところが多いようです。 入所型施設に勤める場合は、自分の家庭環境やライフスタイルでも勤務可能かどうかをよ く考えて選択すると良いでしょう。
4.休日
障がい者施設では、ほとんどのところが週休 2 日制を導入しています。 ただし、一般企業のように土日を休みとしているとは限りません、特に入所型施設の場合は 土日休みとなるところは少なく、交代で休日をとる就業スタイルになります。 子育て中の人や介護中である人などが求人を検討する場合は、確認の上、応募すると良いで しょう。
5.勤続年数
障がい者施設の入職経路は新卒採用が 2 割程度で中途採用が 8 割程度と、圧倒的に中途採 用が多い職場です。 勤続年数は同じ職場で長く勤務する人もいる中、5 年未満の人が 4 割近くいます。他業界へ の転職は多くありませんが、同じ業界での流動性は高いようです。 仕事内容は良くても職場の条件や環境、人間関係などで転職していると推測されるため、応 募の際、職場の雰囲気や福利厚生など、諸条件の見極めは大切なこととなります。 最近では求人のリモート面接が一般的に行われていますが、障がい者施設で働くなら実際 の職場を目で見て確かめた方が得策と言えます。
出典:「令和3年賃金構造基本統計調査」の結果 厚生労働省 https://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/chingin/kouzou/z2021/dl/12.pdf
障害者支援事業所職員労働実態調査報告 きょうされん https://www.kyosaren.or.jp/wpcontent/uploads/2017/07/b6069e5ab3253ab75955d1f8a9b48fbc.pdf
障害者福祉施設指導専門員(生活支援員、就労支援員等)jobtag 厚生労働省 https://shigoto.mhlw.go.jp/User/Occupation/Detail/244
ここまで障がい者施設の求人でおさえておきたいポイントをご紹介しましたが、上記の他 に確認しておきたい大切なこともあります。 障がい者施設では利用者に応じたサービスが適宜提供されており、障がい者施設で働く人 の仕事内容は多岐に渡ります。 障がい者施設で働くなら、仕事内容は事前にしっかり確認しておくことが重要です。 障がい者施設で実際に行う仕事内容やサービス、必要とされている職種などはどのような ものがあるのでしょうか。 順番にご紹介したいと思います。
障がい者施設の仕事内容とは?
障がい者施設で働く人は障がいがあったり、困難な状況に陥ってしまったりして、自立して 日常生活を送れない人へのサポートを行います。 サポートは日常生活の中のさまざまな場面で行い、利用者の日常生活が豊かなものとなる よう、状況に応じたサービスを提供します。 こちらでは支援員や指導員として働く人の主な仕事内容をご紹介します。
主な仕事内容
・相談/助言
・生活指導/介助
・作業指導
・職業指導
・就労支援
・移動支援
・関係機関への連絡調整
・研修/勉強会
・レクリエーション企画、実施
・見守り
・事務的作業(記録・備品管理など)
・実習生対応
障がい者施設では上記のようにさまざまな仕事内容があります。この他、管理職になれば求 人対応や勤怠管理などが加わります。 職種に応じて仕事内容は変わりますが、いずれにしてもさまざまな業務に取り組むことに なります。
障がい者向けのサービスの種類
障がい者施設で提供するサービスは、障がいのある人が成人か児童であるかによって分類 されています。 それぞれを支援するサービスは、以下のような法によって定められています。 1. 障害者総合支援法 2. 児童福祉法 どのようなサービスがあるのかご紹介します。
1.障害者総合支援法によるサービス
障害者総合支援法によるサポートの対象は、身体障害者・知的障害者・精神障害者(発達障 害者を含む)、政令で定める難病等によって障害がある 18 歳以上の方が対象です。 基本的には 18 歳以上の方が対象ですが、障害者総合支援法によるサービスの中には児童が 受けられるサービスもあります。 障害者総合支援法では、以下のような区分でサービスが分類されています。
区分 | サービス名 |
訪問系 | 居宅介護(ホームヘルプ)* |
重度訪問介護 | |
同行援護* | |
行動援護* | |
重度障害者等包括支援* | |
日中活動系 | 短期入所(ショートステイ)* |
療養介護 | |
生活介護 | |
施設系 | 施設入所支援 |
居住支援系 | 自立生活援助 |
共同生活援助 | |
訓練系/就労系 | 自立訓練(機能訓練・生活訓練) |
宿泊型自立訓練 | |
就労移行支援 | |
就労継続支援(A・B) | |
就労定着支援 | |
相談支援系 | 計画相談支援* |
地域移行支援 | |
地域定着支援 |
*このサービスは障害児も利用できます。
サービス事業は実際にサポートを受ける方が自宅に住んでいるか、それとも施設などに入 所しているかなどによって、受けられるサービスが異なります。 障がい者施設はさまざまな種類があり、利用者の実態に即した施設や事業所があります。 一例をご紹介します。
成人が対象の主な施設や事業所
区分 例 訪問系 ・障がい者支援事業所など 日中活動系 ・デイサービス 施設系 ・ショートステイ 居住支援系 ・グループホーム 訓練系/就労系 ・就労継続支援 A・B 型事業所 ・就労移行支援事業所 ・就労支援センター
出典:障害者総合支援法・児童福祉法における 相談支援(サービス提供)の基本 厚生労 働省 社会・援護局 http://www.rehab.go.jp/College/japanese/kenshu/2019/files/servicekanri_0302.pdf
2.児童福祉法によるサービス
一方、児童福祉法の対象者は「満 18 歳に満たない者」とされています。 児童福祉法による障がい児へのサービスは、主に以下のようになっています。 区分 サービス名 障害児通所系 ・児童発達支援 ・医療型児童発達支援 ・放課後等デイサービス 障害児訪問系 ・居宅訪問型児童発達支援 ・保育所等訪問支援 障害児入所系 ・福祉型障害児入所施設 ・医療型障害児入所施設 相談支援系 ・障害児相談支援 障がい者施設の中には、障がい児が対象となっている上記のようなサービスを行う施設や 事業所があります。 一例をご紹介しましょう。
障がい児が対象の主な施設や事業所
・障がい児入所施設 ・放課後等デイサービス事業所 ・児童発達支援センター 障がい者施設や事業所の名称には、上記の他にもさまざまな名称があります。障がい者を対 象とした職場にはたくさん種類があるため、多様な場所で働くことができます。 また、障がい者向けのサービスは細かく分類されていますので、障がい者施設で働く場合に は、提供しているサービス内容によって多少、仕事内容が変わることがあります。 障がい者施設の求人はそれぞれの施設や事業所によって募集されていますが、求人には条 件があり、働くには資格が必要な職種や資格がなくても働ける職種があります。
出典:障害福祉サービス等について 厚生労働省 障害福祉サービス等報酬改定検討チー ム https://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12201000- Shakaiengokyokushougaihokenfukushibu-Kikakuka/0000167010.pdf#page=7
障害福祉情報サービスかながわ https://www.rakuraku.or.jp/shienhi/guide/service/000.html
障がい者施設で働く主な職種
障がい者施設を運営するのに必要とされている職種には、資格が必要な職種や必ずしも必 要としない職種があります。 障がい者施設の主な職種には、以下のような職種があげられます。 それぞれについて見ていきましょう。
資格が必要な職種
管理者/施設長 ・サービス管理責任者 ・児童指導員 ・看護師/保健師 ・理学療法士/作業療法士 ・保育士 ・栄養士 障がい者施設の求人でよく見かける管理者や施設長、サービス管理責任者、児童指導員には 任用資格や任用要件があります。 また、看護師や保健師、理学療法士、作業療法士、保育士、栄養士などは、利用者の健康面 や栄養面をサポートするため資格が必要とされています。 一方、資格がなくても働ける職種にはどのような職種があるでしょうか。
資格がなくても働ける職種
資格がなくても働ける職種の場合は、主に利用者の日常生活にまつわる作業などについて サポートを行います。 具体的な仕事内容もあわせてご紹介します。 職種 仕事内容 生活支援員 日常生活の相談や指導を行う 職業指導員 技術指導や職業訓練を行う 就労支援員 求職活動の支援や職場開拓等を行う 作業指導員 作業を通じて必要な指導を行う 調理員 食事を作る これらの職種は一般的には資格がなくても働けるとされている職種ですが、求人によって は資格の所持を条件としている場合もあります。 資格を必須としていなくても、持っていると求人の際に有利になる資格はありますので後 述したいと思います。
出典:障害者自立支援法等の一部を改正する法律案の概要 厚生労働省 https://www.mhlw.go.jp/content/12200000/000360879.pdf
持っていると有利になる資格とは?
障がい者施設の求人で持っていると有利になる資格はあります。 まずは障がい者施設の求人で、よく条件となっている資格をご紹介します。 ・ガイドヘルパー ・同行援護従業者 ・移動支援従業者 ・初任者研修 ・実務者研修 ・介護福祉士 ・社会福祉士 ・精神保健福祉士 ・社会福祉主事任用資格 これらはそれぞれどんな資格なのでしょうか。 ひとつずつ見ていきたいと思います。
ガイドヘルパー・同行援護・移動支援とは
ガイドヘルパーや同行援護従業者、移動支援従業者とは、障がいのある人の外出をサポート する資格です。 買い物や余暇活動の際の荷物管理や衣類着脱の介助、車いすの介助などを行って、障がい者 が積極的に外出できるよう支援していきます。 主に在宅している障がい者を支援する支援事業所などの求人で条件となっている資格で、 学んでおくと仕事に余裕を持って対応することができます。 資格を取得するには都道府県または市町村が指定した研修を受講し、修了することで取得 できることが多いのですが、どなたでも受講できる研修と初任者研修以上の資格が必要に なる研修があります。 また満 16 歳以上を対象としている研修や一般課程の修了が必要になる応用課程もあります ので、各自治体などの情報をご確認ください。
初任者研修とは
初任者研修とは正式名称を「介護職員初任者研修」と言い、以前あった「ホームヘルパー2 級」に相当する介護の基礎資格です。 無資格から受講でき、130 時間の研修時間の中で身体介助や生活支援、介護の基礎知識など、 介護の基本を学びます。 修了試験はありますが、この資格を持っていると訪問介護にも従事することが可能です。 障がい者福祉施設で働く場合は、主に支援員や指導員などとして働きます。障がい者施設の 求人の条件では、よく目にする資格です。
実務者研修
実務者研修とは無資格から受講できる介護の資格で、450 時間の研修時間があります。初任 者研修の上位資格となり、初任者研修を持っている人なら免除科目があり、取得までの時間 短縮が可能です。 訪問介護事業所などでは「サービス提供責任者」として働ける資格です。 障がい者福祉施設では、主に支援員や指導員などとして働きます。 初任者研修よりも受講時間が長く、無資格の人が取得するには最短でも半年ほどかかる資 格ですが、介護福祉士の受験資格の 1 つとなっておりキャリアップを目指している人なら、 持っていても損はない資格です。
介護福祉士
介護福祉士は、介護業界唯一の国家資格です。 介護福祉士になるにはさまざまなルートがありますが、一年に一回ある国家試験に合格し、 登録すると介護福祉士として働くことができます。 介護のキャリアパスには「介護支援専門員(ケアマネジャー)」があり、それの受験資格の 1 つにもなっています。 介護福祉士の場合、障がい者施設の求人では支援員や指導員としての求人だけでなく、サー ビス管理責任者、管理者、施設長などの募集条件として挙げられる場合があります。 国の政策として介護福祉士に対する処遇改善がたびたび行われ、将来的にも介護福祉士を 中心とした社会を作り上げていこうとする動きが見られるため、注目の資格となっていま す。
社会福祉士
社会福祉士はソーシャルワーカーとも呼ばれる国家資格です。 日常生活が困難となったり、不自由が生じたりしている人の相談を受け、助言や指導を行い ます。 社会福祉士になるには、さまざまなルートがありますが、一年に一度ある国家試験に合格し て、登録すると社会福祉士として働くことができます。 試験の合格率は毎年 25%~30%程度で決して簡単ではありませんが、社会福祉士になれば 多くの場面で活躍することができます。 社会福祉士は働ける場所が大変多く、障がい者施設のほか、高齢者施設や児童福祉施設、医 療機関、地域包括支援センターなどでも働くことができます。 一方で病気や障がい、高齢、貧困など困難なケースを取り扱う場合も多く、またその家族も 含めて相談を受けることが多いため、仕事をコントロールする力やコミュニケーション能 力が必要とされます。 障がい者施設の求人では支援員や指導員としての求人だけでなく、サービス管理責任者、管 理者、施設長などの募集条件として挙げられる資格です。
精神保健福祉士
精神保健福祉士は精神保健福祉士法に基づく名称独占の国家資格で、精神科病院や関連の 医療施設において精神に障害を持っている人への相談や助言、指導、日常生活への適応のた めに必要な訓練などを行います。 資格を取得するためにはさまざまなルートがありますが、一年に一回行われる試験に合格 し、登録すると資格を取得することができます。 児童指導員となるための任用資格となっており、障がい者施設で働く場合にも条件となる ことが多い資格です。 精神保健福祉士は、障がい者福祉・医療・行政・司法・教育などさまざまな業界で働くこと ができます。 また近年はストレス社会が叫ばれ、企業や学校で労働者や子ども、家族などの心のケアにも 携わるためニーズの高い資格となっています。
社会福祉主事任用資格
社会福祉主事任用資格は障がい者施設の他、福祉系の事業所で求められる資格です。 以下のような条件を満たしていると任用資格を所持していると認められます。 ・大学において社会福祉に関する科目を 3 科目以上修めて卒業した者 ・全社協中央福祉学院社会福祉主事資格認定通信課程(1 年間) ・日本社会事業大学通信教育科(1 年間) ・指定養成機関を修了(22 科目・1500 時間) ・都道府県等の講習会修了(19 科目・279 時間) ・社会福祉士・精神保健福祉士を取得している者 障がい者施設では、管理者や施設長として働く場合に求められることがあります。障がい者 施設でキャリアアップしたいと考えている人なら持っていると良い資格です。 このように障がい者施設では、多くの資格保持者が利用者へのサービス提供のために貢献 していますが、もしも何も資格を持っていないとしたら……どうしたら良いでしょうか。
短期間で取得できる資格とは?
もし就職や転職のために資格を取得しようと考えた場合、無資格の人ならできるだけ短期 間で取得したいと考えるのではないでしょうか。 こちらでは短期間で取得できる「初任者研修」をご紹介します。
短期間で初任者研修を受講する!
初任者研修は、地域のスクールやハローワークの職業訓練で受講することができます。 規定によって約 40 時間は「通信講座」で受講することができるようになっているため、そ れを利用すると最短で 1 か月程度で修了することができます。 ただしハローワークの職業訓練などで初任者研修を受講する場合は、通学講座のみの場合 がありますので、受講前にチェックしましょう。 またスクールで受講する場合は、厚生労働省の教育訓練給付金が支給される講座として初 任者研修が開講されている場合もあります。 こちらについては受講料が安くなりますので、受給条件を満たしているかどうかなど確認 しておくと良いでしょう。
教育訓練給付金とは?
教育訓練給付金とは、厚生労働省から出されている「教育訓練給付制度」の給付金制度です。 一定の条件を満たした雇用保険の被保険者(在職者または離職者)が、指定された講座を受 講する際に利用することができます。 この制度には「一般教育訓練給付金」「特定一般教育訓練給付金」「専門実践教育訓練給付金」 の種別がありますが、初任者研修では一般教育訓練給付金と特定一般教育訓練給付金を利 用することができます。 教育訓練給付金は一般教育訓練給付金を利用すると講座の受講が修了した後、受講料の 20%(上限 10 万円)を受け取ることができます。 一方、特定一般教育訓練給付金を利用できるスクールは、一般教育訓練給付金を利用できる スクールに比べると数はあまりありませんが、その費用の40%に相当する額をハローワー クが支給してくれます。 もし該当するスクールがあった場合は、受講料がおトクになります。
障がい者施設の求人で求められている条件とは?
障がい者施設の求人で求められている条件は必ずしも資格が必要とは言えませんが、資格 を持っているとキャリアアップが目指せます。 言いかえれば資格がなくても働ける職種の求人が多いため、障がい者施設の仕事内容に沿 った資格を持っていれば、応募の際には「採用担当者の目を引く」と言うこともできます。 障害者支援事業所職員労働実態調査報告によると、障がい者施設で働く人は 30 代、40 代の 労働者が多く、正規職員の平均年齢は 41 歳となっています。令和3年賃金構造基本統計調 査による一般労働者の平均年齢が 43.4 歳ですので、全国的に見ても同じくらいの年齢の人 が多く働いています。 前述しているように障がい者施設の労働者は不足し入職経路は中途採用が多いため、年齢 を重ねても障がい者施設への求人にチャレンジすることは可能と言えます。 また採用状況を考えると、「転職」に適している職場と考えることもできます。決して年齢 だけであきらめる必要はないはずです。 無資格だけれども障がい者施設への就職や転職を考えている方や、すでに資格を持ってい る方などさまざまな状況の方が障がい者施設への求人を検討していると思いますが、障が い者施設では働く人のライフスタイルに合った働き方ができます。 就職活動の中では応募する求人の仕事内容をしっかり理解して、働き方をイメージしまし ょう。そうすれば、みなさんの理想とする充実した生活に近づくことができるのではないで しょうか。 就職や転職への事前準備は大切に。みなさんの希望がかなうよう応援しています!
出典:「令和3年賃金構造基本統計調査」の結果 厚生労働省 https://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/chingin/kouzou/z2021/dl/12.pdf
障害者支援事業所職員労働実態調査報告 きょうされん https://www.kyosaren.or.jp/wpcontent/uploads/2017/07/b6069e5ab3253ab75955d1f8a9b48fbc.pdf