【看護】看護師の転職は「資格取得」で価値を高める 
2022.06.02掲載
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他の業界同様、看護師の給与も勤続年数が長くなるほど上がっていく傾向があるものの、昇給制度は病院・施設によっても異なるので、期待するほどには上がっていかないことも珍しくありません。

管理職等になれば目に見えて給与アップが望めそうなものの……確実かも分からないしまだまだ先のことのような気がする。

それならば、手っ取り早く今よりも給与が高い職場へ転職をした方が良いかもしれない!こんな風に考える人もいるのではないでしょうか。

 

そんな時は、今よりも給与が高そうという条件だけで転職先を探すのではなく、今後の自身の「看護師としての価値を高める」ことを念頭に置きながら転職活動と向き合ってみてはいかがでしょうか。

今回はその手段のひとつ、資格認定制度の中から「認定看護師」についてご紹介いたします。

 

 

■「認定看護師」について

 

 認定看護師とは、日本看護協会が高水準の看護実践の提供を目的として運営している資格制度です。

資格の取得には、①5年以上の看護師としての実践経験があること、②協会によって定められている600時間以上の認定看護師教育を修了すること、さらに③認定審査に合格する必要があります。また、合格後も実績を積みながら5年ごとに資格を更新していくことが求められます。

 

認定看護師は専門知識に基づき、治療や看護を必要とする患者やその家族へ最も適した看護を判断・実践する以外に、他の看護師へ自身の専門知識や看護技術等を指導したり、看護の現場で起こる様々な問題についての相談や支援なども行ったりします。

2021年度から新たな認定看護師の認定審査が開始され、これまで協会により定められていた認定看護分野の教育は2026年度をもって終了する予定で、新たな認定看護分野の教育が始められているところです。

 

資格の取得が将来の転職の成功につながる

 

このような概要を知ると、取得のために費やす時間も長く専門性の高い資格であるため、認定看護師の資格さえ取れば給与が上がるのでは?と期待してしまうかもしれません。

しかし、残念ながら資格を取ったからといってすぐに給与に反映されるということはあまりないようです。

病院や施設によっては資格を取得することで手当が付与される例もあるようですが、資格を取った甲斐があったと実感できるほど、目に見えてアップすると言い切れるとは限りません。

しかし、これから「看護師として長く働いていきたい」「キャリアを築いていきたい」という気持ちがある場合は、今すぐの給与アップにつながらなくても、取得を前向きに検討してみることをオススメします。

 

なぜなら、スキルを証明できるもの=資格を持っていることは、自分の看護師としての価値を高めることにつながるからです。

つまりこれは、将来の転職先の選択肢を広げ、結果的により良い条件・待遇の病院への転職の成功につなげることができるからです。

 

資格取得支援制度のある病院への転職から始めてみるのもひとつ

 

資格取得のための認定看護師教育課程を受講するには、かなりの費用もかかります。

実際、日本看護協会も選考により一人あたり30 万円を支給する育成支援金制度を設けているほどです。

 

そのため、「今すぐにでも転職したい」という差し迫った状況でないのであれば、長い目で自身のキャリアを築いていくことを念頭に、まずは資格取得を支援する制度が充実している病院を今後の転職先の候補としてみるのも良いかもしれません。

支援制度が充実している病院なら、受講費用の負担に限らず様々な面で資格取得のためのサポートを受けることができるでしょう。

 

今回は認定看護師の資格を例にご紹介しましたが、看護師の認定資格にはこの他にも専門看護師や認定看護管理者などもあります。

急を要する転職でないのであれば、このようなより高度で専門的な資格の取得も視野に入れながら長期的な視点で転職について考えてみてくださいね。

 

<参照サイト>

日本看護協会 「資格認定制度」

https://nintei.nurse.or.jp/nursing/qualification/cn

 

日本看護協会 「認定看護師ってどんな看護師?」

https://nintei.nurse.or.jp/nursing/wp-content/uploads/2020/09/leaflet_CN2020_1.pdf